肩こりでお悩みの方におすすめの健康法
「肩甲骨はがし」は名前こそかなり仰々しいものですが、とても効果の高い健康法として今大きな注目を受けています。
毎日のデスクワークなどで肩こりがひどく、慢性的に肩周辺に痛みを感じている人などは、これをしてみることで劇的に症状を改善させることも可能です。
まず先に肩甲骨とはどういう場所であるかということから先に説明すると、肩甲骨は人の肩の真後ろにある大きな骨のことです。
腕の付け根付の背中側を触ってみると、広い三角形の骨があることがわかります。
この肩甲骨は他の骨と異なるちょっと特殊なつき方をしており、体の体幹となる背骨とは直接結合しておらず鎖骨と筋肉によってつながっています。
鎖骨のちょうど前側には鎖骨がありますが、この肩甲骨の動きは鎖骨と連動しており二つは「肩鎖」という関節によってつながっています。
前かがみの姿勢になるとどうしても胸が内側にたたまれるような形になるので、この鎖骨と肩甲骨をつなぐ肩鎖が固まってしまい、これが肩甲骨そのものの動きを悪くしてしまいます。
鎖骨と連動する肩鎖が固まってしまうと周囲の骨がすべて固まった形となってしまい、周辺の筋肉の血流が悪くなり肩こりなどの体の不調を呼び起こしてしまうのです。
肩甲骨が張り付いてしまった状態を直す
デスクワークなどが中心の仕事をしている人なら、日常生活において肩を上げたり後ろ側に回したりという動作をすることはほとんどないのではないかと思います。
机に向かう時間が長いとそれだけ体を前かがみのまま固定する時間も長くなってしまうので、いつか肩甲骨が硬直した形で張り付いてしまい、猫背の姿勢のまま体の形が固定されてしまいます。
そこで前向きに張り付いてしまった肩甲骨を後ろに向かって動かすことで間にある筋肉を伸ばし、鎖骨の間にある肩鎖を動かしやすい状態にするということが「肩甲骨はがし」となります。
例えではありますが筋肉が固くなって貼りついたかのようになっている肩を後ろに向かって動かすので、「はがす」という言葉がついたものです。
この肩甲骨はがしをすることで肩や胸元の筋肉全体が硬直から解かれた状態となり、柔軟性を取り戻し血行がよくなります。
その結果肩こりが治るばかりでなく、首元や胸元といった女性にとって気になる部分がキレイになったり、姿勢がよくなって疲れにくい体になるといったよいことばかりが起こります。
肩甲骨はがしのやり方は動画や各種サイトで紹介されていますが、やはり本職の整骨医や整形外科の肩が推奨しているやり方がもっとも効果的であるといえます。
職場での気分転換にも便利です
長くデスクワークをしてちょっと疲れたとき、頭の上で指を組んで上にぐっと体を伸ばすストレッチは多くの人が自然にしている行為です。
これも簡単にできる肩甲骨はがしの方法ですが、より肩甲骨を意識するならぐっと肩全体を後ろに向けてずらすようなしぐさが効果的です。
最も簡単なやり方としては、まず前ならえのように両手を体の前にまっすぐ伸ばし、その体制から肩を後ろにずらしては戻すという動きをします。
慣れないうちはびっくりするくらいに動かないのですが、繰り返していくうちに後ろに動く可動域が増えていくのを感じることができます。
他にも姿勢をまっすぐにした状態で両側の肩甲骨をぐっと後ろに寄せるようにしたり、胸の前で両指を組んで肘を外側に押し出すようにするという方法を合わせて行うと、肩甲骨周りの筋肉が上下・左右とより多くの場所に動くようになります。